結論

相手の回答が想定と違うと会話が止まってしまう場合、会話を一本の台本として作りすぎている可能性があります。

たとえば、

「恋愛の話をする」 ↓ 「元彼について聞く」 ↓ 「別れた理由を聞く」 ↓ 「好きなタイプの話をする」

と事前に流れを決めていたとします。

でも、最初に

「ちゃんと付き合ったことないんだよね」

と言われたら、その後に用意していた話が使えなくなりますよね。

会話は、相手が自分の想定通りに答えてくれることを前提に組み立てない方が安定します。

台本を作るのではなく、どちらに答えられても次へ進める分岐を作る。

これが基本です。

相手の回答まで決めてしまうと会話は崩れやすいです

会話に慣れていないと、事前に話す内容を考えること自体は悪くありません。

むしろ、何も考えずにデートへ行って沈黙するくらいなら、ある程度準備しておいた方がいいです。

問題なのは、

「自分が何を聞くか」だけでなく、「相手が何と答えるか」まで無意識に決めてしまうこと

です。

たとえば、

「元彼とはどれくらい付き合ってた?」

と聞けば、半年や1年などの答えが返ってくると思っていた。

ところが、

「彼氏いたことない」

と言われる。

ここで、

「え、そうなんだ……」

となって話が止まるのであれば、質問ではなく、想定した回答に依存していたということです。

これは恋愛トークに限りません。

「休みの日何してる?」

と聞いて、

「友達と遊んでる」

と返ってくるつもりだったのに、

「ずっと寝てる」

と言われて止まる。

「旅行好き?」

と聞いて、

「好き」

を想定していたのに、

「全然行かない」

と言われて止まる。

こうしたことは普通にあります。

相手は台本を読んでいるわけではないので、予想外の答えが返ってくる方が自然なんですよね。

YESとNOの両方から話せる質問を使います

会話を安定させるうえで使いやすいのが、YESでもNOでも次の質問を作れるようにしておくことです。

たとえば、

「今まで長く付き合った人いる?」

と聞いたとします。

YESなら、

「どれくらい?」

「結構一人と長く付き合うタイプなんだ?」

と進められます。

NOなら、

「短めが多かった?」

「そもそもそんなに付き合ってこなかった感じ?」

と進められます。

さらに、

「付き合ったことない」

と返ってきても、

「じゃあ付き合うなら、結構会いたいタイプ?」

と現在の価値観へ移せます。

重要なのは、YESを引き出すことではありません。

YESでもNOでも、その先に道がある質問を使うことです。

会話が得意な人は、毎回完璧な質問をしているわけではありません。

答えがどちらに転んでも、そこから次の話題を作っているだけだったりします。

最初は答えの変数が少ない質問から入った方が楽です

質問には、答えの自由度が高いものと低いものがあります。

たとえば、

「今までどんな恋愛してきた?」

は、かなり自由度が高い質問です。

相手によって、

  • 長く付き合った話
  • 浮気された話
  • 付き合ったことがない話
  • 片思いの話
  • そもそも恋愛に興味がない話

など、何が返ってくるか分かりません。

こちらも返しを作りにくいですし、相手も「何を話せばいいんだろう」と迷いやすいです。

それより、

「付き合ったら結構会いたいタイプ?」

「連絡は毎日したい?」

「束縛されるのは平気?」

「インドアとアウトドアならどっち?」

くらいから入った方が楽です。

答えがある程度限定されているので、次の返しも作りやすいんですよね。

そこから、

「なんでそっちの方がいいの?」

「意外。もっと逆だと思ってた」

などと少しずつ広げれば、自然に深い話にも入れます。

深い話をすることと、過去を細かく聞くことは違います

デートでは、表面的な雑談だけで終わるより、ある程度その人自身が分かる話をした方が距離は縮まりやすいです。

ただし、ここで勘違いしやすいのが、

深い話=過去の恋愛経験を細かく聞くこと

ではないという点です。

たとえば、

「元彼とはなんで別れたの?」

「何人と付き合った?」

「元彼ってどんな人だった?」

と過去を掘り続けても、それだけで良い会話になるわけではありません。

むしろ過去の事実より、

「付き合ったらどれくらい会いたい?」

「嫌なことあったらすぐ言う?」

「好きになったら結構分かりやすい?」

のように、その人がどう考えているかを聞いた方が会話は広げやすいです。

恋愛経験がほとんどない相手でも答えられます。

経験がないなら、

「じゃあ想像だったらどう?」

と仮定の話に変えればいいんです。

過去の話が出たら、現在の価値観へ変換します

もちろん、元彼や過去の恋愛について聞いてはいけないわけではありません。

相手から自然に出てきたのであれば、普通に話せばいいです。

ただ、過去そのものを延々と掘るより、そこから現在の価値観へ移した方が会話は使いやすくなります。

たとえば、

「前の彼氏とは3年付き合ってた」

と返ってきたとします。

そこで、

「なんで別れたの?」

「どんな人だった?」

「どこで出会ったの?」

と全部過去へ向かうこともできます。

でも、

「じゃあ結構、一人と長く付き合うタイプなんだ?」

と返せば、本人の恋愛観へ話を移せます。

さらに、

「付き合ったら結構一緒にいたい?」

と聞けば、今後の話になります。

過去は材料として使い、話の中心は相手本人へ戻す。

この感覚を持っておくと、恋愛経験の多い少ないにも振り回されにくくなります。

質問したら、すぐ次の質問へ行かない方がいいです

会話が止まるのが怖いと、質問を連続してしまうことがあります。

「付き合ったら結構会いたい?」

「うん、会いたいかも」

「連絡は毎日したい?」

「したいかな」

「束縛は?」

という感じです。

これだと会話は続いているように見えますが、質問表を読み上げているだけになりやすいです。

一度、相手の回答を受けます。

たとえば、

「付き合ったら結構会いたいかも」

と言われたら、

「へえ、意外。割と一緒にいたいタイプなんだ」

くらい返してから、

「じゃあ連絡も結構したい?」

と続けます。

相手の答えに一度反応するだけで、かなり会話らしくなります。

質問を増やすことより、返ってきた答えを一回受けることの方が重要です。

すべての回答を深掘りする必要はありません

深掘りを意識しすぎると、逆に会話が不自然になることもあります。

たとえば、

「休みの日何してる?」

「寝てる」

と言われて、

「なんで寝るの好きなの?」

「いつから?」

「何時間くらい?」

と無理に広げても、面白い話になるとは限りません。

相手の回答が薄いときは、その話題に本人もそれほど関心がないことがあります。

その場合は、

「俺も昼まで寝ることあるわ」

くらいで受けて、別の話題へ移れば十分です。

広がる話は広げて、広がらない話は捨てる。

これも会話を安定させるうえでは大事です。

会話は一本のルートではなく分岐で考えます

事前に会話を準備するのであれば、

「この順番で話す」

と一本道を作るより、

「この話題から何方向へ行けるか」

を考えた方が実戦的です。

たとえば、

「好きなタイプは?」

という質問なら、

「優しい人」 →「どういう優しさが好き?」

「面白い人」 →「結構笑わせてくれる人が好きなんだ?」

「特にない」 →「じゃあ逆に、これは無理って人いる?」

「付き合ったことないから分からない」 →「じゃあ見た目でも性格でも、こういう人いいなってのは?」

と分岐できます。

こうしておけば、相手が何を答えても完全には止まりません。

要は、会話が上手くなるために必要なのは、すべての答えを予測することではありません。

想定外の答えが返ってきても、別方向へ進めるようにしておくことです。

まとめ

相手の回答が想定と違うと会話が止まってしまう場合、質問そのものより、相手の回答まで決めて会話を組み立てていることが原因かもしれません。

会話を安定させるなら、

  • YESでもNOでも次へ進める質問を使う
  • 最初は答えの変数が少ない質問から入る
  • 過去の経験だけでなく、現在の価値観や仮定の話を使う
  • 相手の答えを一度受けてから次へ進む
  • 広がらない話題は無理に深掘りしない
  • 一本道の台本ではなく、複数の分岐を持つ

このあたりを意識するとかなり楽になります。

特に恋愛トークでは、「元彼の話を聞かなければ深い話にならない」と考える必要はありません。

「付き合ったらどうしたい?」

「どういう人が好き?」

「何をされたら嫌?」

といった話でも、その人の価値観は十分に見えてきます。

会話の準備は必要です。

でも、準備するのは相手の答えではありません。

どんな答えが返ってきても次へ進める選択肢を準備しておく。

その方が、実際のデートでは使いやすいです。